センチメンタルで幸福な朝

ひんやりと透き通った朝、透明な匂いがする。
わたしは江國香織の小説に出てくる金色のとろっとした液体、それは
ウイスキーかなにかだと思う、グラスに入ったそれのことをよく思い出す。
思い出すというより想像するというほうが正しいな、アルコールは飲めない
から飲んだことがないわたしのイメージはとろっとした甘い蜜のようなもの
で、それをちりちりとなめながら、きっとものすごく幸福(こうふく)な
飲み物なのだろうと思ってた。

今年の(たしか)冬に飲んだ、温かいレモンジンジャーをみつけた時、
本の中のわたしのあの飲み物とがぎゅうっと繋がって、嬉しくなった。
一瞬で、とても理解した。
幸福な、金色の液体。

寒いから飲みたい。